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旅, travel, journey, trip, voyage, tour

trip の原義は「旅行」ではない

Today, I made fun of my friend when she tripped over the curb. I said, loudly, "Haha, you can't even walk." I then notice the man in the wheelchair a few feet ahead of us. FML
今日、ツレが縁石でつまづいたもんだから、からかってやった。デカい声で、「ハハハッ、アンタ、歩くこともできないの?」って。ふと気づいたら、数フィート先に車椅子に乗った人がいた。FML

On 01/22/2009 at 6:22pm - misc - by william - United States (Arizona)

FML: I made fun of my friend when she tripped over the curb. I said, loudly, "Haha, you can't even...

この文章読んで初めて知ったよ、trip に「つまづく」という意味があるってことを。で、英和辞典をじっくり読む。名詞としての trip には「旅行」という意味が記述されてるけど、動詞の trip が「旅行」の意味になることはほとんどない。うーむ…

travel < ME, travail, 長距離の移動

travel は昔から英語にある由緒ある語彙。バスケットボールの反則行為 travel の意味から察するに、単なる「移動」ではなくて「長距離の移動」という感触が travel にはありそうだ。そして生物、無生物を問わない。

Alll the employees are eager to save money for travel.
交通費の節約に熱心。
Light travels faster than sound.
光は音よりも速く進む。
Traveling in basketball is a violation when a player takes more than 2 steps without dribbling the ball.
バスケットボールにおけるトラベリングはボールをドリブルせずに3歩以上歩く反則行為を言います。

journey < OF, journee, 移動の過程

journey は古仏語から来た外来語。語源は「1日分の旅程、労働」であり、「労苦」「難儀」「意志を持った移動」を連想させる。対照的に travel には「労苦」の感覚はない。

A地点からB地点までの移動であれば、AとBに挟まれた「過程」の部分に焦点が当たる。そういえば日本語(大和ことば)にも tabi(旅)の他に tabizi(旅路)という語彙があるよね。

journey のもうひとつの特徴は往路に強く焦点が当たること。帰路(復路)は必ずしも想定されない。

My company didn't pay for the journey from home to work and back.
家から仕事場、仕事場から家までについては支払ってくれなかった。
(家と仕事場を結ぶ「線」に焦点が当たっている)
a journey from ancient times to today
古代から今日までの道のり
(帰路は意識されていない)

trip < OF tripper, M.Du. trippen, 足で蹴る, 軽やかに歩く, 飛び跳ねるように歩く, 踏む, ちょろっと歩く

trip は古仏語の tripper または中期オランダ語 trippen に由来するらしい。原義は語源の複雑さを反映している。To strike with the feet, skip, hop, tread, trample...

trip over a stone - 「石に足をひっかける」。この感覚がわかれば trip が「失敗」を暗示するのもうなづける。

麻薬をやる人たちは trip ということばを多用する。これは「ちょっと足を動かす」→「ちょっと違う世界に行く」と解釈すればいいのかな。

business trip といえば「出張」。出張は広い意味で「旅行」と解釈できるかもしれない。だが trip に「旅行」という原義はない。

My daily trip to school took an hour.
毎日学校に行くのに1時間かかったよ。

学校に通う行為を「旅行」と呼ぶ日本人はいないだろう。「長距離の移動 travel」ではない「ちょっとした移動」が trip。仮に学校に行くのに3時間ないしは5時間かかろうと、語り手の意識として「毎日の通学なんてちょっとした移動だよ」という感覚があれば trip を使ってよい。つまり trip は「人の移動」を気軽に言い表せる汎用的な語彙なんだ。

"Light travels faster than sound." のように travel が「無生物の移動」に使えるのとは対照的に、trip は「人または生物の移動」に使われることが圧倒的に多い。無生物に使われることがほとんどないのは、trip の古い原義「人または生物の足の動き」が現代もなお根強く残っているからだと思われる。

voyage, tour

journey が陸の旅なら、voyage は海の旅。

綴りが示すように、tour には to turn という意味が色濃くある。「あちらこちらを回る」という感覚。

結論

travel
生物、無生物を問わない長距離の移動
journey
帰路を意識しない、努力を要する移動の過程
trip
足のちょっとした動き、人のちょっとした移動
voyage
航海
tour
あっちこっち回る

ようするに、あれだ、これらの語彙を脊髄反射的に「旅行」と解釈するのはオコチャマたちに任せておこう。space travel, space journey, space trip, space tour — いずれも表現として正しい。ただし意味は全部違う。宇宙船を船に、宇宙を大海原に見立てれば space voyage でも間違いではない。

「移動」といえば go, come, get... にもそのような意味がある。しかし travel, journey, trip, voyage, tour がほのめかす「移動」は「違う場所への移動」であり、どんな広い大学のキャンパスであろうと学内での移動にこれらの語彙を使うことは常識的にはありえない。

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