ArtSaltのサイドストーリー

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right away がquicklyを意味するのはなぜか

awayon the way

先日Webで見かけた発言。英語。
Finally finished Plants vs. Zombies. Unlike many other games, I come away feeling, I dunno, energized. Inspired. So good.

"I come away feeling" という表現に興味をひかれた。「…という気分で立ち去る」という邦訳が当てられることが多いようだ。で、なんとなく away という副詞について調べた。

away
O.E. aweg, earlier on weg "on from this (that) place;" see way. Colloquial use for "without delay" (fire away, also right away) is from earlier sense of "onward in time" (16c.). Intensive use (e.g. away back) is Amer.Eng., first attested 1818.

Online Etymology Dictionary
拙訳
away
古英語では aweg であり、もっと昔は on weg であり、意味は "on from this (that) place;" 口語で言う "without delay" (fire away, right away) は初期の意味 "onward in time" に由来する(16世紀)。強調の意味で使うのは(away back など)はアメリカ英語、初出は1818年。

away という語は a- という接頭辞と way という名詞または副詞の組み合わせである。講談社英和中辞典によると、接頭辞 a-on または in が訛った形。on, in, into, to, toward の意味。これが見出される語は away の他に abed, afoot, aside, ashore, asleep などがある。つまり away という語の祖先 on weg がこの世に生まれた直後は "from the place" ではなく、単純に "on the way" という意味だったと思われる。

akin, awake, arise の接頭辞 a-awaya- とは由来を異にするらしい。

right awayright on the way であり、「道筋に素早く乗る」イメージ

ここから本題。"right away" という慣用句がある。これがなぜ quickly を意味するのかわからなかったんだけど、ようやく真相がはっきりした。

away の原義は on the way。ある道筋に乗るイメージ。そこに right という「強調」を意味する副詞が加わったのが right away という慣用句。すなわち quickly。ようするにだ、right awayquickly を意味するってことは、 away の古くさい意味 (on the way) がいまだに生き残っているってことなんだよ。

日本語圏の人たちは「国道」「非道」「剣道」に共通するイメージ(「道」のイメージ)を感覚的に知っている。だから「まんが道」なんて新語に出くわしてもなんとなく意味がわかってしまう。同じように英語圏の人たちは way のイメージを持っている。彼らにとって away の古くさい意味 on the way は違和感がないんだろう、たぶん。

おまけ — 生物と言語の遠い昔の記憶

現存する生物には不恰好な痕跡がある。哺乳類の雄の乳頭などがそうだ。神が生物を創造したのではなく、選択によって生物が進化してきたのなら、雄の乳頭はどのようにして選択されてきたのか。一体あれは何の意味があって今日まで存在し続けているのか。適者生存と言うなら、雄の乳頭は「生存競争に有利な形」だったのか。そもそも進化論は正しいのか。

哺乳類の胎児は発生の初期はすべて雌の形である。発生後期になるとある遺伝子によって生殖器が発達し、雄にふさわしい形、雌にふさわしい形になる。誕生後にも残る雄の乳頭は雌だったころの発生初期の痕跡だ。

チャールズ・ダーウィンはこう考えた。生物のデザインは完璧ではない。神が万物をつくりたもうたなら、生物の形は完全になるはずである。しかしそうではない。どこか不恰好な部分がある。哺乳類の雄が持つ役立たずの乳頭が良い例だ。そしてそれこそが、生物が神の手によって創造されたのではなく自然のフィルターで選択されてきた証拠なのだ。

英語の away はかつて aweg, on weg であり、意味は on the way だった。それが "from the place, separate" の意味を持つに至った理由はよくわからない。でも "on the way" という埃をかぶったような意味は現在でもかすかに残存していて、"right away" とか "fire away" とか "straight away" という慣用句としてしぶとく生き残っている。away の接頭辞 a- は哺乳類の雄がいまだに持っている乳頭みたいなもんだろうね。

関連

句動詞 come away は現代英語では "to become separated from sth" の意味になることが多い。しかしシェークスピアの時代(中英語の末期)は "to come along, come on the way" の意味として使われることが頻繁にあったようだ。

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