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実績で検証する原発のコスト

以下はYouTubeで見つけたテレビ朝日の「情報満載ライブショー モーニングバード!」と思われる番組でのやりとりをテキスト起こししたものである。原発のコストは本当に安いのか。

レポーター

そもそも原子力発電は安いのか高いのかわからない。いまだに安いと思ってるんじゃないですか。今回このテーマをとりあげるにあたって京都大学に行ってきて小池先生のお話を伺ってきました。原子力の専門家なのになぜ原子力の危険性を訴えてきたんだろうと疑問に思って、それを訊いてみたところから始まります。

小池裕章(京都大学原子力研究所助教授)

原子力の燃料はウランですけど、地球上にあるウラン資源は石油に比べても数分の1しかエネルギー源にならないというまことに貧弱な資源であって、そんなものに人類の未来を託すなんてことはできませんでした。おまけに私が原子力に足を突っ込んだころは原子力をやれば電気代がタダになると言われていた時代でしたけど、いま聞いていただいたようにとんでもない話で、原子力は一番高い発電方法になってしまったわけです。

レポーター

よく言われるのが、火力発電所だと1kWhあたり10円近くかかる、太陽光発電だと30円以上かかる、原発は7円とかそれぐらいでできる、と。つまり安い、経済的なんだという話がありますよね。これに関してはどうなんですか?

小池裕章

これは通産省や経済産業省があるモデルを立てて計算した結果です。私から見るとイカサマ計算ですね。

レポーター

いま私たちが「安い」と言われているデータはこれなんですね。電気事業連合会が公にしているデータがありまして、原子力と言うのは一番安いんですよ。

原発は安いというデータ

ところが「そうじゃない」という計算をした人がいます。「発電コストで実績を見ると違ってくる」と話をされている方(大島堅一氏)がいて…

大島堅一(立命館大学教授)

もともとは政府の審議会で原子力が一番安いっていう計算結果が出ているんですね。計算するために或る一定のモデルを使って、「発電所はいくらです」とか、「何十年使います」とか、「燃料費はいくらです」ということを仮定した上で計算してるものなんですね。それで出てきたものが一番安いと言われている根拠になっているわけです。

私がやったのは実績で…要は1970年ぐらいから商業運転も開始して40年ぐらいたっているわけですから、国民が負担した費用はいくらだったのか。それ(国民が負担した費用)を得られた発電量で割ったら単価いくらなのか、というふうに計算したものなんです。

原発は安くはないとする大島の計算

40年間の実績で言うと、原子力が8.64円。火力が9.8円。水力が7.08円。ってことで、原子力が一番安いってことにはならないわけですね。

レポーター

大島先生はこういうことをおっしゃっていました。電事連(電気事業連合会)のほうはあくまでもモデル計算。ある仮定にもとづいたモデル計算。仮定のモデルというのは(説明するのが)難しいんですが、基本的にはいろいろな仮定を置いて計算したものが電事連の計算です。

一方大島先生は、今まで原子力発電に払ってきた金額、たとえば原子力発電所をつくるお金だとか、そういう燃料費、ウランのお金だとか、そういうのを実際の発電してきた実績で割ってみましょう、と。非常にシンプルなことをやられたのです。

割り算の絵

その結果がこうなります。水力が7.8円に下がります。火力は9.8円に上がります。で、原子力は8.64円に上がってしまうんですね。そうすると原子力が少なくとも一番安いわけではないということになったわけです。

大島の計算と今までの比較

で、これ(この数字)には税金が入ってないんです。税金が入るとどうなるか。

大島堅一

国民負担っていう意味では税金からの資金投入が多いのは原子力の特徴ですので、それを入れると…だいたい原子力だと2円ぐらい(の税金が)かかってるんですね。そうすると原子力(の1kWhあたりの価格)は10.68円。火力は9.9円。水力は7.26円。一番高いのは原子力ということになりますね。

原子力というのは再処理政策を入れると高コスト事業なんです。再処理なんかを考えると国民的合意を得られるかは微妙だと思っているんです。

レポーター

これ(大島教授の計算)は有価証券報告書という公開されているデータに基づいて計算したものです。

税金を入れた計算

原子力というのは税金がかかっています。どういう税金かというと、だいたいが電源開発促進税というのがほとんどなんです。これは電気料金に上乗せされています。1kWhnにつき37.5銭が入っています。そうするとだいたい一般的な家庭で1ヶ月に100円ぐらい払っているんです。これで何をつくったかというと、たとえば六ヶ所村の「文化交流プラザ」。これは総事業費32億円に対して交付金が31億円。交付金の中身は電源開発促進税からだいぶお金が行っています。それから福井県敦賀市の「きらめき温泉リラ・ポート」(総事業費35億円、交付金24億円)。このもとになっている財源は電源開発促進税が主なものになっています。

河野太郎(衆議院議員)

(「今まで原子力発電のコストは安いというのが常識だったが、本当にそうなのか?」という問いに対して)一度ちゃんと裏をとらないといかんと、検証したいんでバックデータを全部出してくださいとお願いを通産省、経産省に何回もしたことがあります。ただ出てくるバックデータは全部黒塗りになっているんですね。で、黒塗りのこの部分は何なんだと。これがオープンにならなかったら経産省が言っている数字が正しいかどうかわからないじゃないか、と。そう言うと、経産省は「いや、それは東京電力以下、各電力会社の企業秘密です。企業秘密なので一般には公開できないんで、申し訳ないけど黒塗りの資料しか出せません」と言うんで、黒塗りのデータ以外は私は見たことがありません。

3月11日のあとに「電気料金が上がるの?上がらないの?」という議論になってますよね。ですからそのときにもう1回請求したんですが、「残念ながらそこは出せません」と言っていまだに出してきません。それで今どこまで出せるのか、出せるものを全部コストとして出してくださいと、そういうお願いをしていますけども、(経産省の役人は)「原子力のこの部分に関しては出せません」とはっきり言って帰られましたから。

(なぜ経産省は黒塗りのデータの全容を公開しないか)やっぱり都合が悪い数字なんだと思いますね。(どこに都合が悪いかというと)それは経産省、電力会社、これまで原発を進めてきた利権団体から見ておそらく都合が悪い数字がいっぱいあるんだろうと。そうでなければ、これだけ原子力がコスト・メリットがありますよ、と堂々と出すはずなんですけどね。原発が安いと言わざるをえない、ようするに原発を進めていくための理由として「原発は安いです。原発はCO2を出しません。だから原発でやりましょう」というのが今までの利権グループの論調ですから。

歴代経産大臣は少なくとも出された資料を見ることができるわけですから、歴代の経産大臣は何をされていたのか、というのは問われなければならないと思いますね。

今まで「それはおかしい」という議論を全部封じてきてここまで来たのは自民党で、それに対して民主党はあまりクレームをしてこなかった。どっちが主でどっちが従かという議論はありますけど、やはり自民党が過去を振り返って反省をし、過ちを認め、それを正しますということをやっぱりやらなければいけないと思いますね。

レポーター

これは等しくメディアの責任もあると思うんですよ。だって今までただ信じてきただけなんですから。しかし大島先生はずっと前からそういうことをおっしゃっていたみたいですし。だからどっちが正しいのか我々は検証しなければいけないわけです。もしかしたら電事連が言っていることが正しいのかもしれない。これは是非ともデータを出していただいて…

YouTube - 原発の発電コストを検証:原発は本当に安いのか

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