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アサドの弁明も聞いてみよう

民主化運動が沸き起こるシリアでは連日のように死者が出ている。暴力的に対処してきたシリア当局はアラブ連盟の仲裁案を受け入れた。しかしアラブ連盟はシリアの姿勢が変わらないことを非難している。膠着状態だ。

数週間前のイギリスのTelegraph紙にシリアの大統領アサド氏 (Bashsha-r al-Asad) のインタビューが掲載されていた。
Assad: challenge Syria at your peril - Telegraph

アサド大統領の生の発言をここまで長く紹介しているのは非常に珍しいので発言部分だけを抽出して翻訳してみた。

  • 西側諸国はわれわれシリアに対する圧力を確実に強めている。しかしシリアはエジプトやチュニジアやイエメンとはあらゆる面で異なる。歴史が違うし、政治が違う。シリアはこの地域の中核であり、断層線である。この地で悪ふざけをすると「地震」が起きるだろう。
  • この国で何か問題が起きるとそれはシリアにとどまらず周辺地域全体にまで波及するだろう。もしも計画がシリアを分割しようとするものであれば、それはシリアだけでなく周辺地域全体の分割を意味する。新たなアフガニスタンをつくり出したいか? 「数十のアフガン」を望むか?
  • 民主化運動の初期に治安部隊によって多くの過ちが起きたことは認める。私の国には警察はほとんどいないからアルカイーダと対決しているのは軍隊だけだ。あなたがたが軍隊を市街地に送り込めば同じことが起きるはずだ。我々がいま戦っている相手はテロリストだけだ。だから戦闘は収まりつつある。
  • 我々は頑固ではない。民主化運動が起きてから6日後には改革を始めている。改革によって事態が本当に沈静化するのか疑っている人たちもいる。しかし改革を宣言してから問題は e_SLps を減らしている。これは潮の流れが変わってきたということであり、民衆が政権を支持し始めているということだ。
  • 改革のペースは決して遅くない。この改革は慎重にやらなければならない。法案に署名するだけなら15秒で済むが、それが社会にうまく適合しなかったらシリアは分裂して事態の解決が非常に難しくなる。
  • 反乱の動きはイスラム教と汎アラブ主義(世俗主義)の争いである。我々は1950年代からムスリム同胞団と戦っている。今でも戦っている。

発言の中で e_SLps という言葉が出てきたけど、これは全く意味がわからないので訳さないでおいた。

翌日のBBCのWebサイト "Syria's Assad warns of 'earthquake' if West intervenes" にはアサド大統領の略歴が掲載されていた。パソコンのオタクだとか、ちょっと面白いと思ったので以下に掲載しておく。

  • シリアを長年支配してきたハーフィズ・アル・アサド (Ha-fiz al-Asad) の次男として1965年に生まれる。
  • アサドの家族はイスラム教アラウィー派。この宗派はスンニ派が主流であるシリアでは少数派である。
  • 兄が死んだ1994年ロンドンに留学して眼科医師になる。
  • 父ハーフィズ・アル・アサドが2000年に亡くなると大統領の地位を34歳で引き継いだ。
  • イギリス生まれで投資銀行に勤めていた Asma al-Akhras とロンドンで出会い、結婚。子が3人いる。
  • パソコン・オタク (computer nerd) を自認する。大統領に就任する2000年以前までシリア・コンピューター協会会長をやっていた。
  • 経済の開放が大統領になってからの11年間の実績である。しかし反対派を投獄し、メディアを支配し続けている。
  • Sunday Telgraph (上述のTelegraphの姉妹紙)に「私の人生はごく普通だよ。自分で自分の車を運転するし、近所づきあいもやっている。子どもたちを学校に連れて行ったりとか。だから私はこの国で人気があるんだ」と語っている。

つい最近ではリビアで政変が起きてカダフィ大佐が殺害された。しかしアサド大統領が言うように、シリアとリビアは事情が全く異なる。リビアは宗教的にも民族的にもほぼ均質な社会だ。それに対してシリアにはスンニ、シーア、アラウィー派というイスラム教の3つの宗派がある。さらにクルドとアラブの間の民族問題がある。

仮にアサド体制が崩壊するとこの地域の政治的、民族的、宗教的な均衡状態が崩れる可能性がある。国境を接するトルコやレバノンなど周辺諸国だけでなく西側諸国としてもこの地域が不安定になるのは避けたいだろう。おそらくイスラエルも同じ心境だと思う。

イスラエルといえば、イランの原発ないしは核開発施設を空爆するのではないかと見られている。イスラエルは2007年にシリアの核施設を爆撃したが、イスラエルにとって核武装していないシリアはそれほど脅威ではないと思われ、むしろアサド独裁体制が崩壊してイスラム原理主義者が実権を握るようなシナリオのほうが厄介かもしれない。

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