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人称代名詞を強く読む事例と弱く読む事例

英語の発声では代名詞や接続詞や動詞の be などは弱く発音される傾向がある、と誰しも教わると思う。だが実際の英語ネイティブの会話を聞いているともう少し複雑な法則があるように感じる。たとえば "Who are they?", "What is it?" などは動詞の be にはっきりとストレスを置くのが普通だ。また "You don't have to do it." はこの文1個が単独で話される場合は don't の部分にストレスを置くのが普通だが会話の中では don't にストレスを置かず先頭の You にストレスを置くことが非常に多い。本記事では人称代名詞にストレスを置く事例と置かない事例を併記し、なぜそのような違いが生じるのかを簡単に考察したい。


星条旗

英語学習の中であまり言及されないのが強く話す部分と弱く話す部分の違いだ。ダークLがどうのこうのと英語の発音について饒舌に語る厨二病の人たちでさえストレスの話題にはふれないことが多い。「強く発声する、弱く発声する」という現象を解き明かす法則は誰もが納得できるような形で体系化するのが難しいことが理由だろうと個人的には思っている。でも漠然とした法則はある。

たとえば英語ネイティブが "You don't have to do it." という文1個だけを話し、英語学習者がそれをオウム返しで反復するトレーニングの事例について考えてみよう。この文だけを発声するなら don't にストレスを置くのが普通だ。ネイティブが100人いたら90人以上は don't を強調して読む。しかし実際の会話の流れでは You を強く発声し don't はあまり強く発声しないことが非常に多い。なぜこういうことが起きるのだろう?

この不思議な現象の謎を解き明かすために英語学習Webサイト「英語伝 - 女性の英会話劇場 - 稼ぎ頭」のスキットを実例として出す。なぜ今回この記事を選んだかというと、このスキットを先日習ったばかりだからだ。

わかりやすいように会話の文字を画像にして人称代名詞の部分を丸で囲んだ。強く読む部分は赤色の丸。弱く読むまたは普通の強さで読む部分はオレンジ色の丸である。

英語の会話の画像

なぜ人称代名詞にストレスを置いて発音するのか? その人称代名詞で言い表される人を強調する必要があるからだ。なぜ人称代名詞にストレスを置かずに発音するのか? その人称代名詞で言い表される人を強調する必要がないからだ。ようするに循環論だがこの問題は難しく考えず循環論として考えたほうがいい。

まず Julia が、

You don't need to sustain yourself, do you?

…と言っている部分について考えてみよう。Juliaは「(他の人と違って) *あなた* はそういうことをする必要がないだろう?」ということを訴えたいわけだ。だからこの文では you にストレスを置く必要がある。

次に Claire の反応について。

No... in our household, I'm the major breadwinner.

…と言っている部分。「(他の家では違うかもしれないけど) *私たち* の家では妻である *私* が稼ぎ頭なのだ」という意味。だから our と I'm にストレスが置かれる。

そして、

Dave says I can quit, but I don't think it's realistic.

…について考えてみよう。ここでは人称代名詞 I が2個ある。前者にストレスが置かれず後者にストレスが置かれる。なぜか? 前者の I は強く読む必要が特に見当たらない。しかし後者の I は強く発音されなければならない。なぜならこの箇所は「Dave はこう言うけど、 *私* の意見はそうではないよ」と言いたいからだ。

最後に Julia の発言。

I thought you've always enjoyed your work.

これは、「あなたは仕事をやめたいと言うけど、 *私* はそう思っていなかった」ということ。だから I にストレスを置く。you've と your はここまでの会話の流れの中で特に強調する必要がないので弱く発音される。


結論。外国語を学ぶときは1個の文だけで訓練するのは避けるのが賢明。「瞬間英作文」とかそれに類するトレーニングはもちろん有効な学習法だと思う。だけどそればかりに頼るのは良くない。

本記事の中で例として出したが、 "You don't have to do it." は単独で発声される場合と実際の会話の中で話される場合とではストレスの置き場所が異なる。こういうことを学ぶには1個の文を何度も反復する味気ない学習よりも会話の流れをつかんで会話全体を丸暗記してしまったほうが効果的。そのほうが楽しい。

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