ArtSaltのサイドストーリー

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ウェストコースト・ジャズの最高傑作 その3

Grand Encounter (Pacific Jazz)
recorded in L. A., 1956


  (左の写真をクリックすると、迫力サイズでご覧になれます)

間違いなくウェストコースト・ジャズの最高傑作のひとつ。こういう定番中の定番をうちのブログで扱うのは本意ではないけど、既に「ウェストコースト・ジャズの最高傑作」と、おおげさな題名で記事をいくつか書いているので、無視するわけにはいかない。

関連記事⇒ ArtSaltのサイドストーリー - ウェストコースト・ジャズの最高傑作 その1
関連記事⇒ ArtSaltのサイドストーリー - ウェストコースト・ジャズの最高傑作 その2

いつもはA面ばかり聴いてるが、たまにはB面を聴いてみようと思い、じっくり耳を傾けた。
このレコード、Pacific Jazz らしく、どちらかというと淡白な音だ。しかしじっくり聴きこんでみると、パーシー・ヒース Percy Heath のベースとチコ・ハミルトン Chico Hamilton のドラムがみごとに録音されていることがわかる。特にハミルトンの重くて暗いバスドラがたまらなくイイと思う。
彼らの音がショボかったら、後世に残る名盤にはならなかったかもしれない。

この作品の性格によく似ている盤として
John Lewis and Sasha Distel / Afternoon in Paris (Versailles)
というのがある。
⇒ ArtSaltのサイドストーリー - 巴里の午後 - 欧州とコントラバス

というわけで、(^^)σ ポチッ! とランキングに 

…というわけにもいかないので、がんばって、もうちょっと書いてみる。

 ― ビル・パーキンズが呼ばれた理由を考える ―

この作品の名義は、ピアノを弾いているジョン・ルイス John Lewis とされることが多いようだ。実際にはジャケットのカバーにもライナーにもリーダーの名は明記されていない。
とはいえ、レコード全体の雰囲気を決定づけたのはまちがいなくMJQのジョン・ルイス。

もうひとりの事実上のco-leaderは産毛(うぶげ)のテナーを吹くビル・パーキンズ Bill Perkins。
不思議に思うことがある。このセッションで呼ばれたのがバディー・コレット Buddy Collette ではなくパーキンズであったのはなぜなのか。この問題をまともに取り上げている人がいないというのも不思議な気がする。

タイトルが示唆するように、このセッションは東のMJQと西のチコ・ハミルトン・クインテットの encounter (邂逅)であるわけで、当時のハミルトンのところにはジム・ホール Jim Hall の他にマルチリード奏者としてバディー・コレットが在籍していたのだから、常識的に考えればコレットが本作品に参加したほうが自然だ。

この件に関して久保田高司さんが東芝盤の日本語解説でこんなことをおっしゃっている。
…ここで先述したルイスの楽歴をちょっと振り返って頂きたい。彼は1950~'51年をレスター・ヤング・カルテットのサイドマンとして過ごしている。ヴァーヴへの録音も残っているので、レスターとルイスの共演をご存じの方は少なくないと思う。そしてパーキンスというテナー奏者は、お聴きになって明らかなようにレスター系。ここからは私の憶測だが、レスターとの共演を踏まえて、このセッションの企画が持ち込まれたとき、ルイスがパーキンスを選んだのではないだろうか? あるいは、プロデューサーのボックが、ルイスとレスターとの共演ムード再現を企てたのでは?とも思うのだが、如何だろうか。…


以下は私の推論。

 ― リチャード・ボック Richard Bock (Pacific Jazz のプロデューサー)が当時新進気鋭だったビル・パーキンズを売り出そうとしたこころみのひとつが、この作品だったのでは?

 ― バディー・コレットはL. A. を代表するもうひとつのレーベルContemporaryにリーダー作品を残している。チコ・ハミルトン・クインテットの一員としては Pacific Jazz と契約していたのだろうけど、彼個人としてはContemporaryとの契約があって、この日のオファーが見送られたのでは?

辛口の批評で知られるロバート・ゴードン Robert Gordon さんですら、本盤を高く評価しているのだから、これを聴いてガッカリする人は稀だと思う。

  ロバート・ゴードンの著書「ジャズ・ウェスト・コースト」より引用  このアルバムは名盤として、いつの時代にも聴かれるべきもので、着なれたセーターのようなここちよさと親しみやすさがある。


冒頭の写真。
草むらに横たわる少女の読みかけの本はなんだろう? と気になった人は
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パーキンスの参加についてはART SALTさんの推測を支持します。この当時のパーキンス、かなり話題になっていたのです。音楽的にもパーキンスのほうが相性が良いと、ルイスもプロデューサーも思ったのでしょう。また、具体的な意味で、レスターに最も近いサウンド(スタイル)を持ったモダンテナーといえるでしょう。その意味では久保田説も一理あります。
2006/09/10(日) 22:45:56 | URL | swing dog Rick #-[edit]
ご訪問ありがとうございます。
同日にいただいた他の4個のコメントの件をふくめて、数日以内に関連記事を書いてみたいと思いますので、よろしかったら、またお越しください。
2006/09/11(月) 19:05:26 | URL | ArtSalt(管理人) #K.0xfTSU[edit]
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