ArtSaltのサイドストーリー

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Hal McKusick の Triple Exposure (その2)

きのうのエントリ「Hal McKusick の Triple Exposure (その1)」の続きを書いてみる。

Hal McKusick / Triple Exposure (Prestige)
recorded in New York, 1957



ハル・マクシック(Hal McKusick)はたしか1960年代に入ってからジャズの世界から足を洗ってしまった人。彼のアルトの音色が示唆するように、なんとなく「ジャズ」という音楽が持つ熱気にはなじめなかったのかもしれない。

私はクールな音楽も好きだけど、どちらかというと「熱気」というか「情熱」というか「哀愁」というか「寂寥感」というか、そういうものをかもしだすジャズメンに心ひかれるので、今はあまりハル・マクシックを積極的に聴くことはない。

彼の作品の多くはBethlehemとかCoralとかのレーベルにあり、私は一時期そういうのを夢中になって買っていた。でも、なんとなく疑問符がつくような演奏ばかりで、
「私の趣味とは無縁の人?」
と思っていた。

でも、この Triple Exposure は違った。初めて彼のアルトが好きになった。 この盤は他の盤とどこが違うのだろう、と考えてみた。

ハル・マクシックの「トリプル・エクスポージャー」のジャケット・カバー

リズム・セクションがちょっと変わってる。ピアノがエディー・コスタ(Eddie Costa)、ベースがポール・チェンバーズ(Paul Chambers)、ドラムがチャーリー・パーシップ(Charlie Persip)。
この時期のマクシックはたいていギターのバリー・ガルブレイス(Barry Galbraith)と一緒に演奏していたんだけど、このPrestige盤にガルブレイスの名はない。
ピアノのコスタはともかく、ベースのチェンバーズとドラムのパーシップは完全にハードバップの人。
これはまったくの私見なんだけど、ふたりのハードバッパーの強烈なジャズ・スピリットにマクシックは感化されたのかもしれない。

本当はふだんどおりクールに、感情をあらわにせず演奏しようと思ってたのに、知らず知らずのうちに優しさあふれる、というか、熱い演奏をしてしまった …

なんとなくそんな気がする。

トロンボーンのビリー・バイアーズ(Billy Byers)もいい味を出している。あったかい感じのボントロ。こういう音色のボントロって、好きだ。

選曲もこの盤の「優しさあふれる」雰囲気に貢献していると思う。Pandoraで聴こえてきた Saturday Night はジュール・スタイン(Jule Styne)とサミー・カーン(Sammy Cahn)の作曲。
歌詞の意味するところは、「楽しいはずの土曜の夜なのに、彼女を失った僕にとっては一週間でいちばん寂しいとき」という感じらしい。

ジャズマンがめったにとりあげない曲。こんな曲を選ぶあたり、この人の優しさが感じられる。
感情をおもてに出さない、冷たい人だとばかり思っていたのに、実はマクシックはものすごく人なつっこいジャズマンだった …

… というのは私の勝手な印象。当たらずとも遠からずだと思う。

でもなぁ、これを言っちゃぁ、おしまいかもしれないけど、冷静になって何十回もこのレコードを聴いてみると、やっぱりマクシックはいつものマクシック。彼は決して熱くなっていない。
「熱くなってる」という印象を受けてしまったのは、やはりベースとドラムの力強いサポートゆえかな … とか言ってみる。

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