ArtSaltのサイドストーリー

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スウェーデンに愛をこめて(その2)

Art Farmer / To Sweden With Love (Atlantic)
recorded in Stockholm, 1964


ジャケットライナーの写真

ジョン・スコフィールド、パット・メセニーら、多くのギタリストに影響を与えたのがジム・ホールという人

MMG Inc. が1992年ごろ復刻したAtlantic盤。「スウェーデンに愛をこめて」。原題 "To Sweden With Love".
リーダーはフリューゲルホーンのアート・ファーマー (Art Farmer) 。しかし、この盤においてホールのギターはリーダーよりも輝きを放っている、と言っていいかもしれない。

そのあたりのことを、このMMG復刻盤の解説で村井康司さんが書いている。引用してみる。

ホールの的確で控えめなバッキング・ワーク(特筆すべきは、斬新な和声感覚とリズミック・センスだ)と、決して過敏にはならない反応の速さ、そしてサウンド全体の「品位」を高める繊細で優雅な雰囲気が、ピアニストとは違った「自由」を、フロントのホーン奏者たちに与えてくれるのだろう。そうしたサイドマンとしての高い評価のせいで、ホールは'57年から'69年にいたる12年間、一枚もリーダー・アルバムが作れなかった、とも言えるのだが。

もっとも、ここでのホールは「サイドマン」というよりはファーマーと並ぶフィーチュアド・ミュージシャンとしての扱いを受けているわけだが、決してフロントに立つファーマーより目立とうとはせず、しかしいつのまにかサウンド全体を「ジム・ホール色」に染め上げてしまう「控えめな存在感」には、いつものことながらただただ感心してしまう。

さらに、A面1曲目 Va Da Du? での村井康司さんの解説を引用。

ファーマーのバックでのホールのリズムとコードの選択も、当時としては非常に斬新なものだ。現在の多くのジャズ・ギタリストたちが演奏する「標準的」なバッキングの技術は、その多くがジム・ホールによって開拓されたものでもあるのだ。

北欧民謡、ジャズ、もの悲しさ、少女

ジム・ホールばっかり持ち上げてしまったけど、ドラムのピート・ラロカ (Pete LaRoca) 、ベースのスティーブ・スワロー (Steve Swallow) の信じがたいほどの名演も味わえる。
こう言っちゃあ、なんだけど、ドラムとベースとギターに耳を傾けているだけで、恍惚感を得られる。
まあ、もちろん、リーダーであるファーマーのフリューゲル・ホーンも良い演奏をしてるんだけど。

私は甘口ジャズが苦手。だからアート・ファーマーの甘ったるいフリューゲルは当然苦手だ。
でも、このレコードは、甘さの中に、せつなさ、もの悲しさ、寂寥感がある。
全曲、スウェーデン民謡をジャズとして編曲したものだけど、決して甘口ジャズなんかではない。

A面からB面まで、1曲たりとも駄演がないと断言してよい。

本盤は、アート・ファーマー・カルテットが1964年の欧州ツアーの際、訪問先のストックホルムで吹き込んだもの。
ジャケットのカバー・ガールはストックホルム在住のジャズ・ファンらしい。

ジャケットカバーの写真

関連エントリ(2007年05月17日以前)

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