原チャリ通勤ゆえ、ずぶぬれになって帰宅。寒い。風邪をひかなければいいが。 あったかい音楽を聴く。 Paul Desmond / Bossa Antigua (RCA) rec. 1964, NYC 私ArtSaltは別にオーディオに凝ってるわけではないが、音の微妙な違いに少しばかり敏感だ。 以前のことだけど、プレス違いの本盤を4枚ぐらい所有していた。 それにはわけがある。 レーベルがRCAであるのはいつの時代でも変わりないが、発売する会社(あるいはレコード盤をプレスする会社)はころころ変わる。日本では最初Victor Company of Japanが発売していたようだ。 次に発売権を得たのはビクター音楽産業(社名が変わっただけだと思うが、自信はない)。 続いてRVCというレコード会社。 そして「BMGビクター」だったか「BMGジャパン」だったか。 現在はBMGジャパンがRCAの国内発売権を持っていると思う。 海外では"Mosaic"というレコード会社がポール・デズモンドとジム・ホールのセッションを集めた箱物を発売してた。
最初買ったのはRVC盤。一言で言えば、感動しない音。音に感動しなければ、音楽にも感動するわけがない。 「こんなはずでは…」と思い、RVCがRCAレーベルの国内発売権を得る直前までその権利を持っていたビクター音楽産業の盤(当然、中古盤。高かった)を買って聞いてみた。 レコード針をディスクに下ろした瞬間、じわーっと感動が訪れた。 これはたとえ話ではなく、本当の話。 ポール・デズモンドのアルトの「ふううう」という音色が、ジム・ホールのギターの「ぶぉぉぉん」という音色が心にしみこんでくる。 しかし、悲しいことに、A面の1曲目の途中にでっかい傷があり、針がそこを通るたびに「ブツッ」というノイズが。 しかたなくビクター音楽産業の盤よりも古いVictor Company of Japanの盤を買う羽目に。 あまり言いたくないが、レコードというもの、古ければ古いほど、音が良いような気がする。時代が現代に近づくにつれて安っぽい音になる。 ジャズ・ファンが求めてるのって、透き通った、広がりのある音ではなく、もっと濃密な、コクのある音だと思うんだけどな。
今日とりあげた"Bossa Antigua"に限らず、RVCとビクター音楽産業(またはVictor Company of Japan)の同じ盤(RCAレーベル)が中古レコード屋にあった場合、絶対後者のほうを買ったほうがいい。たとえ値段が2倍違っても。 とはいえ、CDとかiPodの時代にこんな話をしても、しょせん独り言になってしまうのは悲しい。