ArtSaltのサイドストーリー

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Paul DesmondのファンはBlues in Timeが好きではない?

ポール・デズモンド(Paul Desmond)のファンって、多いと思うけど、いろんなブログや2ちゃんねるのスレッドを読んでる限りではVerveレーベルの「ブルーズ・イン・タイム」(Blues in Time) をほめている人を見かけませんね。この作品(1957年録音)、人気ないのでしょうか。
デズモンドに関してネット上でよく見かける意見は…
 CTIやA&Mレーベルの作品はすばらしい
 ギターのジム・ホールと共演したCDはくつろぐんですよね

というもの。
私もジムホとの共演盤は好きですよ。Warner Brothers盤は彼の最高傑作と言っていいと思います ―― "First Place Again"という作品です。
それと、このまえご紹介した "Bossa Antigua" も感涙ものです。
⇒ ビクター音楽産業のP. Desmond / Bossa Antiguaは心にしみこむ音

CTIやA&Mレーベルに関してはノーコメント ^^

しかしオモテの最高傑作が "First Place Again" だとしたら、ウラの最高傑作は文句なく "Blues in Time" です。


かねがね思っていますが、モダン・アルト(の音色)ってのは結局
 強く吹けば、パーカー、
 弱く吹けば、シャンク。

なのです ―― 毎度おなじみの私論、極論です。
この法則から逃れえた数少ない例外がリー・コニッツ (Lee Konitz) とアート・ペッパー (Art Pepper) とポール・デズモンドです。

このレコードのA面1曲目のタイトル・チューンで、ジェリー・マリガン (Gerry Mulligan) のバリトンを相手にデズモンドはコニッツにもペッパーにも真似できない鋭い音を発しています。
心臓を搾り出すような音です。
強く吹いているのに、パーカーにならず、彼の特徴ある音色が維持されています。
ソロの終わり際になると、息絶え絶えになっていることから、デズモンドが相当の体力を消耗したことがうかがえます。

続いてマリガンのソロ。マリガンにしても、いつもの軽い音色ではなく、体全体が肺になってしまったかのような豊富な音量でバリトンを吹きます。
このセッションに関してマリガンがこんなことを言っています ――
ライナー・ノーツから引用I'm very proud of several things we did on the date like sometimes we're blowing passages in thirds,
and they come off.
It's a little alarming.
And there are also places where Paul comes through very strongly,
much more aggressively than he usually plays with Dave.
Daveというのはもちろんデイブ・ブルーベック (Dave Brubeck) のこと。

残念なことに、デズモンドがこのように鋭く強いアルトを吹いたのはこれ1作だけ。だから「ウラの名盤」なのです。

この録音は、デズモンドの契約上の問題(このころFantazyまたはRCA Victorとの契約が有効だったのかもしれない)とのからみで実現困難と思われたんですが、Verveのノーマン・グランツの肝いりで一気に実現したものです。
よって、本盤の名義はマリガンとデズモンド
5年後の1962年録音の "Two of a Mind" (RCA Victor)の名義はデズモンドとマリガン
になるわけです(こまかい話ですが)。

2006年09月10日修正。
写真入れ替え。
Google
WWW ArtSaltのサイドストーリー
こんにちは。はじめまして。
確かにここでのデズモンドは珍しく挑戦的ですね。
人前ではいつもニコニコ、誰にでも敬語の温厚さんが、
珍しく勝負師の顔を見せたという感じでしょうか。

2006/09/21(木) 23:07:46 | URL | 木曽 #GHYvW2h6[edit]
いらっしゃいませ、木曽さん。ご訪問とコメント、ありがとうございます。
クラシック音楽に造詣の深いかたからそのようなコメントをいただくとは思ってもみませんでした。

>珍しく勝負師の顔を見せたという感じでしょうか

「若気のいたり」だったのでは、というのが私の解釈です (´▽`*)

うちは音楽専門のブログではないですが、よろしかったら、また遊びに来てください。
2006/09/22(金) 20:27:51 | URL | ArtSalt(管理人) #K.0xfTSU[edit]
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