ArtSaltのサイドストーリー

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属格のイメージを理解する

前置詞 "of" の説明は胡散臭いものが多い

  1. I wanted to inform you of this as soon as possible.
    あなたがこの件に所属している感じ
  2. The musician is proud of the latest CD.
    音楽家が最新作と一体になって誇りに思っている感覚です
  3. She's ashamed of her past.
    過去の素性に彼女が属しているイメージを思い浮かべてください

上のような文章でなぜ前置詞 "of" が使われるのか。前置詞について解説した本を読むと、「of は○○と一体になった感覚、○○の一部分になっている様子を表します」という著しく意味不明な説明がなされていてガッカリする。

"of" が「○○と一体になった感覚」だというなら、

  1. My boss was pleased of his performance.
  2. Everybody seems surprised of the news.

という表現も許されるわけだな。本当かどうかぐぐってみた。そしたら、数は少ないけど、確かにあるんだわ、これが。だがしかしまだ疑問が残る。

My boss was pleased of his performance.
My boss was pleased with his performance.
意味の違いはないの?
Everybody seems surprised of the news.
Everybody seems surprised at the news.
同じ意味になるわけないよね?

一般向けに英語の前置詞について本を書いてる連中の大半はこのへんの説明をはしょってるね。自説に自信がないんだろ、きっと。

もともと "of" は「分離」という意味だったけれど、ノルマン人によるイギリス占領時代にフランス語 "de" の影響を受けて「属性」という意味を併せ持つようになってしまったことはよく知られている。"of" のややこしさはそのとき始まったと言ってよい。

古代印欧語の主格、呼格、与格、対格、属格、具格、処格、奪格まで理解しないと "of" のイメージは理解できないかも

5年前の良スレ発見。文中のSVCは "Subject, Verb, Complement" (主語、動詞、補語)の、SVMは "Subject, Verb, Modifier" (主語、動詞、修飾語)の略。

157 名前: 名無しさん@3周年 投稿日: 03/05/04 21:21
The automobile is in such general use in America

この文のbe動詞の補語ってどれですか?
179 名前: 名無しさん@3周年 投稿日: 03/05/04 23:03
>>178
「be + 状態を表す語句」の場合
SVMではなくSVCと考えるのが通例である、と複数のネイティブから聞いたよ。
逆に物理的な場所の場合はSVMだと。そして精神的な場面の場合はSVCだって。

なんかややこしいけど別にどっちでもいい罠。
ちなみにネイティブでもヨクワカラネ~って人も、
数人いた事を付け加えておくよ。
183 名前: 名無しさん@3周年 投稿日: 03/05/04 23:40
たぶん、名詞や代名詞が表す範囲に関係しているのでしょう。
in-useは「(使っている)人に対する帰属」を表すために、名詞とイコールになれる名詞の"中"の状態であるのに対して、
in Americaは「所在する場所」を表すために、名詞とイコールにはなれない名詞の"外"の状態なのではないかと。
古いインドヨーロッパ語族言語の格変化では、「誰に帰属するのか」は属格、「所在する場所」は処格を使います。
ただし、属格が所有格として英語でも生残っているのに対し、場所を表す処格は早い時期に失われた格変化です(ラテン語で既に無い)。
この辺りが、慣例に関係していているのではないかと思います。

主格(S)と、呼格(呼びかけで使う)、与格(間接目的)・対格(直接目的)=Oを除外し、
残るインドヨーロッパ語族の格変化4種類で文を作ると以下のようになります(彼女の中に入れる物を考えるのが大変…)。
1. The pills is hers(属格).
2. The pills is with-her(具格).
3. The pills is in-her(処格).
4. The pills is from-her(奪格).
この中で、SVCとみなすのは1だけで、2~4は全てSVMですよね。
でも、with, in, fromを前置詞と考えずに代名詞(she)の格変化だと考えればどれも同じ構文です。
8種類の格変化がある初期のインドヨーロッパ語の文法は良く知りませんが、1と2~4を区別する意味はないように思います。
英文法の場合は、失われた格変化の意味を前置詞で作った場合に、同じ格を名詞の格変化で作れる事が忘れられているため、
名詞とイコールの意味を表すCではなく、動詞の修飾(M)であると考えてしまうのではないかと思います。
ただし、属格は英語でも生残っているため、前置詞を使って属格の意味を作る場合はSVCと考えてしまうのではないでしょうか。
☆中高の英語の宿題の質問に答えるスレ7問目☆

引用文中にあるリストを少し書き換える。

  1. The pill is of Lisa. (属格の現代ふう言い換え)
  2. The pill is with Lisa. (具格の現代ふう言い換え)
  3. The pill is in Lisa. (処格の現代ふう言い換え)
  4. The pill is from Lisa. (奪格の現代ふう言い換え)

現代英語の名詞からは格変化(屈折)が失われたため、前置詞 "of" の core image をつかむのは容易ではない。こうやって具格、処格、奪格といっしょに並べると、"of" で表現される属格の感覚がつかめてきたような気がする、ちょっとだけ。

2008年11月12日追記

ここで述べている「属格」をつくる of に関して「rob, steal, of属格、古英語」というエントリを書いた。もう of で迷うことはないと思う。

Google
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deprive A of B などの、「〜から」という言いまわしはフランス語の de (意味は広いけど from に近い) から来てるんですかね。
2008/10/28(火) 13:48:38 | URL | edvakf #Y.EWVbK6[edit]
フランス語はろくに勉強しなかったんで、そのへんはちょっと(汗
ノルマン朝によるブリテン島統治は11-12世紀ですね。Online Etymology Dictionary によると、depriveの語源はMedieval Latinで、deの意味は "entirely" だそうで。
"c.1325, from M.L. deprivare, from L. de- "entirely" + privare "release from." Replaced O.E. bedælan."
http://www.etymonline.com/index.php?search=deprive&searchmode=term

○○○○ 引用、ここから ○○○○

この表現ができた原因は、古英語の時代に使われていた「属格」という所有関係を表す名詞語形にあります。
属格が使われた範囲は今よりもはるかに広く、属性を帯びる名詞にはことごとく属格語尾-(e)sがつけられていました。
一方、ofには古くから部分・分離,帰属という意味がありどちらも全体の一部という共通点がありました。
そこで、面倒な属格変化が使われなくなったとき、すべてofに置き換えようとされました。
例えば属格古語the wordesの語尾-esをofに置き換えると、of the wordになります。
このようにして機械的に置き換えられたため、現在訳しにくいofがでてきたのかもしれません。
robの場合ですと、「人のお金を奪う」なら昔は、「rob+人+お金の属格」という語順でしたから、ここにofを適用すると「rob+人+ofお金」になってしまうわけです。
このような表現はほかに、deprive...of~, relieve...of~, rid...of~などがありますが、いづれも歴史的に属格名詞をof+名詞に統一した産物といえるでしょう。

○○○○ 引用、ここまで ○○○○

出典
「4341.どうして、こうなるんですか??(EAH) - English@Heartの学習掲示板の過去ログ(EAH) - livedoor Wiki(ウィキ)」
http://wiki.livedoor.jp/onishi_eah1/d/4341%2e%a4%c9%a4%a6%a4%b7%a4%c6%a1%a2%a4%b3%a4%a6%a4%ca%a4%eb%a4%f3%a4%c7%a4%b9%a4%ab%a1%a9%a1%a9%28EAH%29
2008/10/28(火) 14:15:56 | URL | ArtSalt(管理人) #SpKwMjM.[edit]
なるほど。参考になります。紹介いただいたページを読んで、そういえば当たり前に使いすぎてて思いつかなかった get rid of もそうなんだと納得しました。
2008/10/28(火) 18:00:26 | URL | edvakf #Y.EWVbK6[edit]
なんだか横道に入りすぎた気がします、最近。
2008/10/28(火) 20:33:33 | URL | ArtSalt(管理人) #QPJmzeK2[edit]
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