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英語の語順の重要性は想像を絶する

古代印欧語 (Proto-Indo-European) には「呼格、主格、与格、対格、属格、具格、処格、奪格」なんてものがあったそうで、めまいがしてくるけど、そんな昔のことはよく知らない。ここはあくまでも英語の話に限定する。

古英語の名詞と代名詞には主格、対格、与格、属格があった。このような変化を「屈折」とか「格変化」と呼ぶ。代名詞の格は「主格、目的格、所有格」という形に姿を変え、かろうじて生き残っているけど、名詞の場合、属格以外の格(主格、対格、与格)の区別は現代英語から完全に消滅した。

「対格」ってのは現代英語の「目的格」とだいたい同じだと思っていい。後述するように古英語には主格と対格が異なる形をとる事例があったから、SVO, OVS, いずれの形も許された。日本語で「男は魚を食べた」を「魚を男は食べた」と言い換えてもいいのと同じようなもんだ。

もちろん昔の英語にも倒置法はあったけど、倒置法と意識されないOVSという語順があった。たとえば現代英語で言う "love" を古英語では "lufu" と言い、単数形の場合、主格は "lufu", 対格は "lufe" というふうに異なる形をとった。ゆえにSVOでもOVSでもSOVでも意味が混乱することはなく、「男が魚を食べた」と言ったつもりが「魚が男を食べた」なんていうふうに誤解される心配もなかったわけだ。

単数 "lufu" の屈折
主格 lufu
対格 lufe
与格 lufe
属格 lufe
複数 "lufu" の屈折
主格 lufa
対格 lufa
与格 lufum
属格 lufa

名詞の場合、属格だけが語の末尾にアポストロフィと "s" を添えた形 (e.g. dog's, son's) に姿を変えて生き残っているとも言える。いわゆる「s-属格」。けれど主格、対格、与格の区別がなくなったので、現代英語では語順が非常に重要になってくる。うかつにSVOをOVSと語順を変えちゃいけないわけだ。"You're beautiful!" を "Beautiful, you are!" と言い換えることによる印象の変化は私たち非英語圏の人間の想像と実感をはるかに超えるものなんだろう、きっと。

屈折の喪失が前置詞の多用をうながしたのは必然的とも言える。ちなみに今日「前置詞」と呼ばれている語はかつては副詞だったらしい。だとすれば、「"turn on the radio" の "on" は副詞か前置詞か」なんていう議論は不毛なんだろうね。このへんの英語史は目下勉強中。

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