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as の謎を解読する

副詞の as だろうが、関係詞の as だろうが、前置詞の as だろうが、as の「全くそのとおり」という意味は失われない

まずは語源の話。asalso に由来するalso はもちろん all so (quite so) に由来する。ようするに as の根源的な意味は「全くそのとおり」であることをまず頭にたたきこんでおく。

As young as he is, he can do the task.

  • As young as he is, he can do the task. (若いから、その仕事ができる。)
  • Young as he is, he can do the task. (as省略)

文法書なんてまともに読んだことがないので難しい専門用語は知らないんだけど、こういうのを分詞構文と呼ぶのかな。これらは

  • Being as young as he is, he can do the task.

を縮めた表現であり、より厳密に言えば、

  • Because he is as young as he is young, he can do the task. (若いように現に彼は若いから、その仕事ができる。)

というまわりくどい表現を縮めた表現なのだ。

As boy as he is, he will be drafted.

英語学習者泣かせのこんな例がある。

  • As boy as he is, he will be drafted. (男なので兵役につく)
  • Boy as he is, he will be drafted. (as省略)

boy の直前に不定冠詞 a がないことに注意。この boy は名詞ではない。「副詞の as の直後に来るのは形容詞または副詞だけである」という大原則があるので、イギリス人は boy を一時的に形容詞にしてしまったわけだ。

boy の直前に a を置く形が許されるかどうかは知らない。

as に導かれる名詞が官職とか役目を示す場合、無冠詞になるのはなぜ?

boy が形容詞になってしまった話が出たので、ここで話を少し脱線。

  1. Who acts as teacher? (誰が先生の代行をやるの?)
  2. As matter of fact (実際のところ)
  3. As a matter of fact (同上)

#1のように、前置詞 as に導かれる名詞が官職とか役目を示す場合、無冠詞になる傾向がある。前置詞と副詞という違いがあるけど、これは「副詞の as の直後に来るのは形容詞または副詞だけである」という原則が影響しているのかもしれない。
(これはオイラの思いつきであり、未検証)

また #2, 3 のように、as 直後の不定冠詞はしばしば省略される。しかしこれは省略されたのではなく、本来の形は不定冠詞のない#2であり、のちに不定冠詞を加えた#3の形をとった、というのが真相らしい。
(つまり#2の matter は 前述の boy と同じく形容詞に生まれ変わっている)

As living as I do so remote from town, I have no visitors.

  • As living as I do so remote from town, I have no visitors. (町からこんなに離れて暮らしているので、訪ねてくる人がいない。)
  • Living as I do so remote from town, I have no visitors. (as省略)

この living は現在分詞または動名詞なんだろうか。っていうか、本当に動詞なんだろうか。

前述したように、副詞 as の直後には形容詞または副詞しか置けない。そこでイギリス人たちはとんでもない裏技を使った。動詞 liveliving に変えて形容詞扱いにしてしまったのだ。これはひどいw

確かにひどいけど、筋は通っている。これなら文法違反にならないからね。ここまで原則にこだわるイギリス人たちの心意気には恐れ入ってしまうよ、まったく。

以下はまわりくどい表現。

  • Because I am as living so remote from town as I live so remote from town, I have no visitors. (町からこんなに離れて暮らしているように現に町からこんなに離れて暮らしているので、訪ねてくる人がいない。)

おまけ
boy は名詞にも形容詞にも動詞にもなりうる、という見解について

ちょっと補足。
boy は形容詞である」という見解を受け入れることのできない人は以下の例文を知っておくといいと思う。この類の表現にはめったにお目にかかれないだろうけど、英語のネイティブたちには絶対その意味が通じる。
「私をジョニーと呼ぶな!」

屈折(格変化)を放棄した現代英語にとって重要なのは品詞の種類ではなく語順なのだ。「boy はあくまでも名詞であり、無冠詞表現は例外である」という類の議論は笑ってスルーを推奨。

もうひとつおまけ
as を「~する時」「譲歩」「原因」などと分類して満足するようでは英語の感覚はいつまでたっても身につかないと思うよ

"As Time Goes By" という有名なスタンダードナンバーがある。一般的には「時の過ぎ行くまま」という邦題で知られている。「誤訳です。正しくは『時が過ぎても』です」と犬のように吠える翻訳者の文章を読んだことがある。

おそらくその人の言うとおり、「時が過ぎても」が正解だろうけど、こういう屁理屈は翻訳で飯を喰っている人に任せておけばいい。

as は「~する時」でも「譲歩」でも「原因」でもない。英語のネイティブがことばを発するとき、いちいち「これは譲歩の as である」なんて意識してると思いますか? asas であり、あえて換言すれば、all so (同一性、同時性)なのだ。

参考文献

  • 鈴木寛次著「発想転換の英文法」(丸善ライブラリー)

関連

  • as if と as though の意味が同じなのは、なぜ? - 洋書と英語の日々
    "as if" という慣用句(?)を不思議な表現と思う人は多いと思う。as の直後に if が来るんだからね。この奇妙奇天烈な表現はどのようにして生まれてきたんだろう。それを解き明かす素晴らしいエントリ。未読の人はぜひ読んでいただきたい。
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